オリンパスが弁護士会から警告を受ける「報復配転は人権侵害」

1.オリンパスが弁護士会から警告を受ける「報復配転は人権侵害」

弁護士会が、

オリンパスに警告を行いました。

これは、

上司の不正を内部通報した社員が逆に

嫌がらせ的な人事異動の標的にされた事件を受けて行われたものです。

 

ある社員が、

上司の不正を社内窓口に通報したら、

上司本人に伝わり、報復目的の人事異動を命じられました。

 

この報復的人事異動を受けた社員は現在、

社内で孤立した席をあてがわれ、

業務指示も全く与えられていないと報道されています。

 

社内のコンプライアンス窓口に通報したら、

通報した相手にその内容が漏れる。

 

この時点でおかしいのは明白ですが、

さらに報復人事まで行うという、

異常事態です。

 

これでは、

オリンパスのコンプライアンス窓口は、

「外部に不正がもれないためにもみ消す」

ことが主な仕事ということになります。

 

自浄作用ではなく、

裏切り者(会社にとって)をあぶり出す踏み絵ですね。

 

本来の目的とは真逆に機能しています。

 

このように、コンプライアンス窓口は

トラップになっている会社が結構多いのです。

 

窓口とは関係ないでしょうが、

オリンパスは不正を内部告発した外国人社長まで解任していました。

企業体質のようです。

 

そういえば、

私も社会人なりたての頃、上司から

「コンプライアンス窓口には電話するな。

君にとってロクなことにならないから」

という警告を受けたことがありました。

 

「上司が不正をしている!

よし、コンプライアンス窓口に通報してやる!」

と考えている方は、思いとどまった方がよいかも知れません。

 

圧力をかけるなら、外部からの方が効果的です。

2.懲りない報復配転。引越社

オリンパスの事件から数年後。

引越社でも、同様の問題が起きています。

 

引越社は、アリさんマークで有名な引越業者です。

 

この引越社で、報復配転が行われているとして、

一時期問題になりました。

 

30代の男性社員を、

「シュレッダー係」

という単純作業に配置転換したのです。

 

男性が配置転換されたのは、

会社のやり方に異議を唱えたからです。

 

ものすごく怖い恫喝です。

詳しく書き出すと恐ろしく長くなりますので省略しますが、

とにかくビックリの企業体質であると思われます。

 

いったん解雇されたこの男性社員は、

裁判で復職が認められました。

 

しかし、戻された先は、以前と変わらず、

シュレッダー係です。

 

それから2,016年夏現在では1年が経過し、

その男性社員がどうなったかというと・・・

 

どうも、未だにシュレッダー係を務めているようです。

 

こうなると、もはや後に引けない境地ではありますが、

会社の後に引かず、戦いは司法の場に移るようです。