1.グループ企業へ再就職。失業保険の不正受給になる?
会社を辞めた後、
失業保険をもらいながら再就職活動。
晴れて再就職が決まりました。
しかし、その会社は前職のグループ企業でした・・・
グループ企業といっても、
社名だけでは分からないケースも多いですから、
後から気づくことがあります。
このような場合、
失業保険の不正受給になるのでしょうか?
結論からいうと、不正受給には当たりません。
再就職がらみで失業保険の支給対象外になるのは、
次のようなケースです。
「失業保険をもらう前から、再就職先が決まっていた」
「前職の会社に、そのまま再雇用された」
確かに、「グループ企業に再就職した」
というのは上記と状況は似ています。
それで、失業保険の不正受給にあたるのでは?
と不安になるのも無理はありません。
しかし、これはご心配無用です。
似てはいますが、条件に該当してはいないからです。
失業保険をもらう前からグループ企業に就職することが
決まっていたわけではありませんし、
前に勤めていた会社に再就職したわけでもありません。
グループ企業とはいえ、あくまでも別会社です。
再就職活動をしていく過程で、
たまたま前職のグループ企業に再就職が決まった、
というのは全く失業保険の不正受給にはなりませんので
安心していただいて結構です。
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2.再就職先によって、失業保険の不正受給になる場合
グループ企業への再就職は、
失業保険の不正受給にならない。
これは、1.で説明しました。
では、再就職先によって、
失業保険の不正受給となってしまうのは、
どのような場合でしょうか。
まず、
失業保険をもらう手続きをする前に、
「すでに再就職先が決定していた」
場合が挙げられます。
失業保険は、
「再就職活動に専念するために
支給されるお金」
です。
このため、
すでに内定を得ている・・・
つまり、
再就職活動を行う必要がない人は、
失業保険の支給対象外となります。
退職してから入社まで数か月、
という間がある場合、
出来心で失業保険の申請をする、
という人も多いかもしれません。
しかし、たとえ退職から再就職まで
数か月の間がある場合であっても、
失業保険の不正受給に該当します。
しつこいようですが
再就職先が決まっている人は、
その入社日が先であっても、
失業保険をもらうことはできないのです。
「何だかもったいない」
そう思う気持ちはわかります。
しかし、別に損しているわけではありません。
失業保険をもらわなかった場合は、
雇用保険の加入期間を合算することができます。
たとえば、今まで雇用保険に7年加入していて、
再就職先を5年で退職した場合。
失業保険をもらっていれば
雇用保険の加入期間は5年。
もらっていなければ、
雇用保険の加入期間は
7年+5年で12年です。
失業保険をもらえる日数は、
雇用保険の加入期間によって
大きく変わってきます。
ですので、目の前のお金にとらわれず、
受け取るのを先送りした、
程度の気持ちでいるのがよいでしょう。