1.フリーランスをしながら失業保険
会社を辞めた後、
失業保険をもらいつつ
同時にフリーランスとして収入を得ている・・・
という方は、表だっては出てきませんが
相当数いらっしゃると思います。
手に職がある方であれば、
会社員時代からの顧客から
引き合いがあることは普通にあります。
辞められた会社の側としては、
「会社の顧客を取りやがって!」
と憤りを感じるところです。
就業規則で、
「退職後、競合他社には2年間再就職しないこと」
「退職後、同業種で独立しないこと」
などと書いてある会社も珍しくありません。
まあ、「誰も守らないだろう」
という規則ではあります。
そもそも、
未経験の職種なんか、
そうそう雇ってもらえませんし、
未経験の職種で独立など、
輪を掛けて無理ですよね?
少し話しが脱線しましたが、
フリーランスとして収入を得ている状態で・・・
いえ、収入がなくても
仕事を行っている時点で
失業保険の支給対象からは外れます。
簡単にいうと、
不正受給になってしまうということですね。
悪質性という意味では極端に酷くはありませんので、
「詐欺罪で逮捕される!というところまでは行きません。
しかし、失業保険の不正受給には違い有りませんので、
「失業保険の3倍返し」
を請求される可能性は十二分にあります。
会社を辞めて
即フリーランスとして独立される方は、
かなりの割合の方が
失業保険を当然のように受給されています。
中には、ハローワークの受付で
「再就職はしませんが、独立します!」
と口走ってその場で対象外にされた人もおられます。
この失業保険.com資料館では、
最近不正受給の記事を多く掲載しています。
これには理由があって、
「やっていいラインと超えてはいけないライン」
の区別がついていないせいで
悲惨な結果を招くことを避けていただきたいからです。
次回は、「フリーランスの不正受給がばれる」
典型的なパターンをご紹介します。
引き続き、
にどうぞ。
2.Q&A
Q.会社を辞めることを考えています。
在職中から、
副業として毎月数万円程度の収入を得ていました。
アルバイトではなく、フリーランスとして仕事の請負です。
開業届も出して、確定申告もしていました。
ただ、ここ数年は開店休業状態で、
ロクに収入も発生していません。
このような状態で会社を辞めるわけですが、
以前やっていたフリーランスの仕事で出した
「開業届け」
が引っかかっています。
開業届を出している以上、
失業保険の支給対象者にはならず、
失業保険をまったくもらえない状態で
再就職活動を始めなければならないのでしょうか?
在職中に、廃業届けを出していれば大丈夫でしょうか?
A.失業保険は、問題なくもらえます。
すでに事業としての機能を停止していますから、
「会社を辞めた後、独立して業務を行う」
という状態には該当しないからです。
フリーランスとして収入を得ていた時代の開業届
ですが、失業保険の支給には影響しません。
開業届を出しているかどうか、
より「フリーランスとしての活動実績があるか」
が重要だからです。
フリーランスとして仕事が舞い込んでいる状態であれば、
仮に経費などで赤字であったとしても
失業保険はもらえません。
会社を辞めた後、フリーランスとして独立した、
という扱いになるからです。
一応おさらいですが、
失業保険は「再就職活動をする人」
にしか支給されない、という原則があります。
なお、
不正受給よばわりされるのがどうしても怖ければ、
まだ在職している今のうちに、
廃業届けを出してスッキリするのもいいと思います。
心配し過ぎではありますが、
それで精神的な安定が得られるのであれば、
決してムダな行動ではありません。