■ 第33回 国からお金をもらってお勉強
今回は、
教育訓練給付
についてお話していきます。
教育訓練給付は、
ご存知の方も多いと思います。
簡単に言うと、お勉強の費用を、
一部国が出しますよということですね。
雇用保険に一定期間、
加入している人が対象になります。
この「一定期間」というのは
どのくらいの期間なのでしょうか？
現在は、雇用保険に3年以上加入している人
が対象になります。
この場合、
費用の20％を国から支払ってもらえます
（上限10万円）。
また、5年以上加入している場合は、
上限は40％、金額で20万円になります。
この制度が使える講座は、
国から指定されています。
PRポイントですので、
パンフレット等には
目立つように書かれていることが多いです。
あらかじめ見ておいたほうが良いでしょう。
ところで、来年4月以降、
教育訓練給付金を利用するにあたって
必要な雇用保険加入期間の条件が
大きく緩和されます。
具体的には、3年→1年になります。
ただし、これは初回の利用のみ。
2回目以降からは従来どおりです。
今勤務1年目で、
税理士試験受験のため
予備校に通うことを考えている人の場合・・・
来年の4月以降に申し込む講座は、
予備校費用の一部を国に負担してもらえます。
この制度は、
雇用保険料さえ払っていれば
アルバイトでも利用可能です。
アルバイトをしながら
資格試験の受験をされている方には
朗報ではないでしょうか。
（そんな人はこのメルマガを読んでいないか・・・）
「自分がどのくらいの期間、
雇用保険に加入しているか分からない」
派遣社員の方や
転職を複数回された方の中には
そういう方もいるでしょう。
この場合、最寄のハローワークに
問い合わせれば教えてもらえます。
前回もお話しましたが、
今年の10月からは、
失業保険も勤務1年以上が条件になります。
（自己都合退職の場合）
今後は、勤務1年を境に
受けられる給付制度に大きな差がついてくるようです。
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Q&A
Q.すでに退職してしまった状況です。
再就職にあたって、資格でもないと厳しいのでは・・・
と感じています。
教育訓練給付金を利用したいのですが、
これは会社を辞めて、
雇用保険から離脱してしまったら
使えない制度なのでしょうか？
会社を辞めたら、
雇用保険料を支払わなくなりますが、
これは脱退したということですよね？
A.すでに退職済みで、
教育訓練給付金制度を利用されたい、
というご希望ですね。
条件付きですが、可能です。
その条件は、
「退職からまだ1年たっていないこと」
です。
教育訓練給付は、
会社を辞めた人でも利用可能です。
しかし、有効期限が決められていて、
その期間が
「退職してから1年」
なのです。
会社を辞められてからどの程度経過しているか
ご質問からでは分かりませんが、
転職活動をしてみて、
「ちょっと厳しいみたいだ」
と感じてすぐに資格を取ろうと思い立ったのであれば、
間に合う可能性が高いです。
逆に、さんざん不採用通知を受けて、
ようやく
「何か武器が必要だ」
「資格はどうだろう」
などと考えたのであれば、
すでに制度の利用可能期間を
過ぎているかも知れません。
本当は、
「現状維持では再就職が難しい」
人ほど、
教育訓練給付金は必要なのですが、
実際は追い詰められた人＝
すでに給付金すらもらえなくなっている
という状態です。
制度設計上、仕方ないのかも知れませんが、
本当に支援が必要になった頃には
支援を打ち切っている、
というのは酷い話ですね。
「もっと早く対策しないお前が悪い」
といって切り捨てるのは簡単ですが、
それだと何の解決にもなりません。