失業保険について
失業保険Q&Aサイトぶった切り。
今回も、Yahoo!知恵袋に
投稿された質問を取り上げます。
Yahoo!知恵袋は、
先日回答件数が2億件を超えた
と報道されていました。
しかし、相変わらず間違いだらけの回答を
自身満々にしている人が多いのには
困りものです。
明らかに知識がない分野の質問に
平気で答えを書き込む人たちは、
その間違いを信じた人たちに
多大な迷惑をかけることを考慮して欲しいと思います。
といいつつ、専門家レベルの人たちは
あんなサイトに回答は書きませんよね・・・
ポイントはもらえるようですが、
基本的に無報酬ですから。
構造的に仕方ないのでしょうか。
（質問）
現在の会社を二年二ヶ月勤めています。
来月、離婚に伴い母子家庭になり、
夜勤が難しくなるために退職の予定です。
子供が学校を転校になるので、
慣れるまでの１～２ヶ月は
そばにいる時間を増やしたいのと、
私の精神的休養を込め、
失業保険がもらえるなら…
少し身体を休めたいと考えています。
こんな状況で受給出来ますか？
また三ヶ月後からしか頂けないでしょうか？
この質問に対する回答は、
以下のようなものでした。
１．失業保険の受給期間は60日
２．3ヶ月の待機期間がある
３．待機期間は仕事はできない
まず、１．が致命的な間違いです。
失業保険の受給日数が60日というのはありません。
90日からになります。
２．３．ですが、
前回の「失業保険Q&Aサイトぶった切り」
でも書いたように、
待機期間と受給制限期間がごっちゃになっています。
関連記事：
失業保険について教えて下さい。この３月いっぱいで会社を自分の意思で退社します
簡単に説明します。
待機期間は、
「ハローワークに
求職者登録をしてからの7日間」
です。
この期間は、退職理由に関係なく、
失業保険はもらえません。
会社都合退職だろうが自己都合退職だろうが
一律、給付ナシです。
一方、給付制限期間は3ヶ月。
こちらは、自己都合退職した人にのみ
課される制限です。
給付制限期間も、失業保険は出ません。
なお、３．に
「待機期間は仕事できない」
とあります。
この待機期間を3ヶ月の給付制限期間
の意味で解釈すると（ややこしい）
この説明も間違いです。
給付制限期間であっても、
アルバイトなどで収入を得ることは
禁止されてはいません。
ただ、雇用保険に加入する義務
が発生する時間、労働すると、
再就職扱いになり、
失業保険をもらう権利そのものを失います。
ここにさえ気をつければ、
3ヶ月の給付制限期間中に
アルバイトをしても何ら問題はありません。
なお、給付制限期間中のアルバイトは、
ハローワークに報告しなかったとしても、
失業保険の不正受給には該当しません。
逆に、失業保険が出始めた後は、
アルバイトをして得た収入を
きちんとハローワークに報告しましょう。
このように失業保険の不正受給は、
実際にもらい始めてから気にすれば十分です。
気になる方もおられるかも知れませんので、
一応補足しておきます。
アルバイトで得た収入は、
ハローワークに申告する必要があります。
しかし、アルバイトを始めていいかどうか？
まではハローワークに言う必要はありません。
その程度は、自由に決めてよいのです。
では、おきまりのフレーズで締めます。
このように、インターネット上のQ&Aサイトは
うっかり信じると深刻な事態に陥るような
回答が珍しくありません。