1.岩手県の求職者アンケート「希望に合う求人ない」半数
岩手県の被災地域で実施された
アンケートの結果が報道されています。
6割もの人が、
「一度も面接を受けていない」
というのは少し驚きました。
面接を1回でも受けた方が3割弱ですから、
合わせると本格的に就職活動をしている人は
1割にも満たないのが現状のようです。
逆に考えると、
本格的に動いている人で未だに就職先が決まっていない、
という方は少数派のようです。
(何回も面接をしたが決まらない、
という人が1割程度であるところから推測)
失業保険の支給は、
延長に延長が重ねられてきましたが
すでに打ち切りが始まっています。
失業保険の支給が切れてから慌てて動いても、
そうそう求人が見つかるものではありませんが・・・
以下、岩手日報の記事からの引用です。
県は23日、沿岸被災地の求職者を対象とした
雇用アンケートの調査結果を発表した。
雇用保険の受給期限が迫る中、
早期就職の希望者が約60%を占める一方、
希望に合う求人がないとする人は約50%。
「雇用のミスマッチ」の実態が浮き彫りになった。
調査は昨年11月に続き2回目で、
1月24~27日に沿岸4ハローワークで
男女172人(男79人、女93人)に行った。
就職希望時期は「急いで就職したい」が58・3%、
「4月から働きたい」が19・6%、「考えていない」が17・8%で、
男性を中心に早期就職を望む求職者が多かった。
一方、64%が一度も企業面接を受けておらず、
ほとんどが応募書類を提出していない。
面接回数が「1~2回」は26・9%。
就職に至らない理由としては
「希望に合う求人がない」が52・9%と
前回調査に比べ8・4ポイント増加。
「面接を受けたが不採用」11%、
「会社の再開待ち」3・2%と続いた。
2.2,016年熊本地震では
2,016年に起きた熊本地震では、
失業保険の延長措置は執られていません。
その代わり、
待機期間を短縮して失業保険を受給できるよう、
特例措置が適用されています。
待機期間というのは、
自己都合退職したときに
3ヶ月失業保険がもらえない
多くの方が嫌がるあの制限です。
この待機期間が3ヶ月に満たなくても、
失業保険の受給を開始できるという
ルールです。
熊本地震関連の特例措置は、
下記の記事でも解説しています。
被災地の就職活動状況の2.
ただ、ほとんど認知されていないようで、
とっくに受給できるはずの失業保険を
もらえない、と思い込んで
生活費の確保に
四苦八苦している方もおられるようです。
この手の行政サービスは、
「知っていれば便利だが、ほとんど宣伝されない」
のが特徴です。
お役所としては、
ホームページにでも通知を載せれば、
「ちゃんと告知しています」
という考えなのでしょう。
しかし、
実際に手続きさえすれば簡単に受けられる
特例措置を受けられず、
というより受けられることすら把握できず、
日々の生活に困窮している方が
おられるのは事実です。
逆にいうと、
知っているか知っていないかだけで、
受けられるサービスが全く違ってくるのです。
少なくとも、
知らなかったばかりに、不利な側に落とされる
側にだけは立たないように注意したいものです。