復興需要 失業率改善 5カ月ぶり2月4.5%
総務省の発表によれば、
失業率が5ヶ月ぶりに改善したようです。
完全失業率が4.5%とのことです。
復興需要が失業率の改善に寄与しています。
しかし、ハローワークの混雑具合を見ると
本当にこの数字で収まっているのか、
かなり疑問が残ります。
日本では、月末の1週間、1時間でも働いたら
失業者にカウントされません。
生活費を得るために、
当面単発アルバイトでしのぎつつ
就職活動をしている人は、
失業者扱いにはならないのです。
「ヨーロッパの失業率は10%を超えている。
日本はまだ就職しやすくて甘い国だ」
という論調をたまに見かけますが、
そもそも算出方法が全く違いますので、
【比較すること自体が意味をなさない】
というのが現実です。
少し話が脱線してしまいましたが、
改善傾向に向かっているのは事実ですので、
その点だけは素直に喜びたいと思います。
なお、失業率が改善したとはいえ、
復興需要は永続的な雇用にはなりづらい、
という事実は厳然として存在します。
復興が進めば、
それだけ仕事は減っていくわけですからね。
失業率が低下したとはいえ、
就職した人たちが「一時的な雇用」
にしか就けていない可能性はあります。
改善は喜ばしいが、
それが継続するかは疑問、
というのが個人的な見解です。
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以下、東京新聞からの引用です。
総務省が三十日発表した
二月の完全失業率(季節調整値)は、
前月に比べ0・1ポイント低下の4・5%で、
五カ月ぶりに改善した。
厚生労働省が同日発表した二月の有効求人倍率
(季節調整値)も前月比〇・〇二ポイント上昇の
〇・七五倍と、九カ月連続で改善した。
建設業の新規求人数が
前年同月比で36・5%増となるなど、
主に復興需要に伴う求人の増加が
倍率を押し上げた。
医療、福祉の就業者数が増えたことも
失業率の改善要因となっており、
総務省は
「過去数カ月間の求人増で
職探しを再開した主婦らが、職を得たとみられる」
と分析している。
ただ原油高や製造拠点の海外移転などの懸念材料もあり、
雇用情勢の本格的な改善につながるかは不透明。
自動車産業の新規求人数が、
前年同期比35・4%の大幅増となる一方、
電子部品で12・0%減るなど業種によりまだら模様となった。
総務省は「ここ数カ月の失業率の動きは一進一退で、
今後の景気動向を注視する」とした。
東日本大震災で
被害の大きかった地域の有効求人倍率は、
岩手県で〇・〇四ポイント上昇の〇・七九倍、
宮城県で〇・〇七ポイント上昇の〇・八九倍、
福島県で〇・〇三ポイント上昇の〇・七七倍と、
いずれも改善した。