1.最終出社日にしておくこと。
さて、晴れて最終出社日です。
最終出社日は、
会社から預かっていたものを
いろいろ返す必要があります。
具体的には、名刺、社員証や社章、
事務所へ入るためのカードキー。
その他、制服がある職場なら制服も返す必要があります。
名刺については、
「仕事で受け取った名刺」
も残していくのが常識です。
簡単にまとめると、
「社員であることを証明できるアイテム」
は全部おいていかなければなりません。
定期券が会社から支給されている場合は、
これも返却します。
なお、健康保険証は、
退職日まで利用できます。
これを最終出社日に返却してしまうと、
有給休暇消化中に
病院にかかることができなくなります。
(正確には病院には行けますが、
一時的に10割負担になります)
ところで、たまに
「最終出社日」と「退職日」
の区別が混乱している方がいます。
最終出社日は、当然のごとく
「実際に会社に出社する最後の日」です。
その後有給消化に入り、
有給休暇が尽きた時点で
退職日が訪れることになります。
最終出社日を無事やり過ごしたら、
有休消化が待っています。
にお進みください。
2.Q&A
Q.退職意思を会社に伝え、
現在は引き継ぎ業務中です。
引き継ぎ業務の中で、
疑問が出てきたので質問させてください。
取引先からいただいた名刺は、
退職時に会社に置いていかなければならないのでしょうか?
ビジネスマナーとしては、
取引先の名刺は置いていくのが当然、
と聞いています。
しかし、私が所属している部署は
バリバリの営業です。
置いていった名刺を元に
ローラー営業をかけられることは
目に見えています。
正直なところ、お世話になった取引先に、
不快感を感じさせるような営業がかかるのは
避けたいと考えています。
このような場合でも、
在職中にいただいた名刺は
会社に置いていくべきなのでしょうか?
また、仮に名刺を持ち帰った場合、
会社から何らかの責任を追及されますか?
取引先に迷惑はかけたくありませんが、
法律違反を犯すつもりもありません。
悩んでいます。
よきアドバイスをお願いいたします。
A.名刺は、置いていきましょう。
在職中に取引先からいただいた名刺については、
意見が分かれています。
主流なのは、
何の定めもない場合は、
名刺の返還義務はない、
という考え方です。
では、名刺の返還が必要なのは
どのような場合でしょうか?
これは、就業規則で明記してある場合です。
就業規則で、明確に
「退職時に、取引先の名刺は会社に返還する」
と定めてあれば、
名刺は返還する責任があります。
返さなければ、何らかの処分が待っていますし、
その処分は正当なものですので、
文句を言っても誰も味方してくれません。
就業規則上の明確な規定がない場合、
名刺を渡さなかったからといって、
責任を追及されることはありません。
責任を追及されなければ
どんなに悪く思われても良い、
というのであれば、
名刺を処分したり、持ち帰るのも自由です。
とはいえ、
それはあまりにも利己的すぎるのでは?
というのが私的な見解です。
会社が退職社員に
名刺を渡すように要求するのは、
利益追求の面からも納得がいきます。
どうしても営業で迷惑をかけたくない、
というのであれば、
引き継ぎを遅滞なく終わらせ、
執拗な営業をかける必要がない状況
に持って行くのが理想的です。
なかなか難しいですが、
こっそり名刺を持ち帰ったり、
処分したりするよりはよほど建設的です。