海外で再就職したいのですが、失業保険はもらえますか?

1.海外で再就職したいのですが、失業保険はもらえますか?

今はずいぶんと減りましたが、一時期

「海外で再就職したいのですが、

失業保険はもらえますか?」

という質問をかなりいただいていました。

海外留学
海外就職を希望する人は多いですが・・・

いきなり結論から言うと、もらえません。

 

海外で再就職するということは、

現地で就職活動を行う必要があります。

 

このため、28日に1回やってくる失業認定日に

ハローワークに出向くということができません。

 

「そのときだけ帰国したらいけますよね?」

という相談をされたこともありますが、

そういう犯罪すれすれの方法を提案されると非常に困ります。

違法行為を相談
違法行為の相談はごかんべんください。

また、海外に滞在している以上、

従うのは現地の法律です。

 

例えば、国民年金は海外に出てしまった人は

払う義務もなくなります。

 

そのかわり、将来日本に帰ってきたときに

年金がもらえないか、

支給額が減らされたり

といった調整がかけられます。

 

このように、取り扱いが

日本にいるときとは全く異なってくるのです。

 

国の本音としては、失業保険は

「また社会復帰して働いて、税金を納めてもらう」

ためのつなぎです。

 

「今後、日本に税金を納めません」

と宣言したも同然の人に対しては、

それなりに冷たい扱いが待っています。

2.海外留学は評価される?

海外での就職同様、

退職後に海外留学をしたい、

という方も多いです。

海外留学
海外で勉強したい、という意欲は素晴らしいものですが、評価されるかは別問題。

退職後に海外留学を考えている、

という方のプランをよく聞くと、

海外の大学で本格的に学ぶ、

というより語学留学を目指す

人の割合が多いようです。

 

こうした退職後の語学留学は、

日本に戻ってきてからの転職活動で

どのように評価されるでしょうか?

 

結論からいうと、ほぼ評価されません。

 

マイナス評価になることもありませんが、

取り立ててプラス評価になることもない、

というのが現実です。

 

就職活動において評価される

「海外留学」

というのは、大学などでの

「学位取得」

です。

 

単なる語学留学だと、

評価されることは期待できません。


退職後の海外留学の実態について詳しくは、

失業認定報告書・退職後の海外留学

失業認定報告書・退職後の海外留学

を参照されてください。


英語に幻想を抱いている企業なら

話は別かも知れませんが、

そうした企業だと語学力に応じた手当は望めず、

期待した待遇を得ることもできません。

 

早い話が、高い費用をかけて留学しても、

リターンは全く望めない、

というのが正直なところです。

 

海外留学をするなら、

時間と労力をかけて学位取得する。

 

半年程度の語学留学だと、

かけた費用と時間に見合う待遇は

全く得られない、

ということだけは把握しておいた方が

よさそうです。

 

最後に、

語学留学と失業保険の関係

について書きます。

 

繰り返し述べていますが、

失業保険がもらえるのは退職後1年です。

 

このため、語学留学で半年なり

ハローワークに通えない期間がある場合、

失業保険をもらう権利そのものを

失ってしまう可能性が高いです。

 

これらのリスク・リターンを考えると、

短期間の語学留学は、

自分の市場価値を高めるために行う、

という目的には全くあっておらず、

しかも金銭的にもマイナス、

という結論となります。