社員相談室は機能しているか? 失業保険.comメルマガ

■第68回 社員相談室は機能しているか?

一部企業には、

社員相談室という部署があります。

 

これは、職場の問題を受け付ける部署で、

一応相談者や、その内容は

秘密ということになっています。

 

しかし、実際には

「社員相談室に相談した」社員は、

そのことがバレてしまいます。

 

その上、報復的な待遇を受けてしまい、

言いがかり降格などの

犠牲になったりします。

 

社員相談室の社員が、

守秘義務を守っていないのでしょうか?

 

そんなことはありません。

 

ただ、相談を受けた以上、

事実確認・指導・改善を行います。

 

つまり、

「事実確認が入った時点で

誰かが社員相談室にタレこんだ」

ことは明らかです。

 

一緒に仕事をしていれば、

そういった実力行使に出そうな人間は

分かるものです。

 

また、相談内容から

「誰が不満に思ってタレこんだのか」

もだいたい分かってしまいます。

 

そして、指導を受けたからといって

職場環境が改善されることも

期待できません。

 

会社内で権力を持っていると、

指導されたところで

「俺も悪かった」

などと反省する人は滅多にいません。

 

「卑怯なマネをしやがって」と、

逆ギレをされるパターンが

圧倒的に多くなります。

 

要するに、

中途半端な自浄作用は

逆効果になってしまうのです。

 

私も社会人になりたての頃、

上司から

「社員相談室なんか絶対に使うな」

といわれました。

 

それは

「不満や不正があっても黙っていろ」

という意味ではなく、

「頼ったらかえって痛い目に遭うぞ」

という警告だったのかも知れません。

 


関連記事:

赤福 

※告発は、外部機関にすれば効果的・・・

ということが良く分かる赤福の事件について

書きました。


 

■ 編集後記

社員相談室を使うと

効果的な唯一のパターンをご紹介します。

 

「訴えたら、相手が確実に左遷・もしくはクビになる」

パターンです。

 

これなら、報復されることもありません。

 

私の元上司(本文とは別の人)は、

最後はセクハラで訴えられて

会社を去るはめになりました。

 

この人、男性には暴力、

女性にはセクハラの常習犯でしたので、

当然の末路という気がします。

 

今思い出しましたが、

私、この人に顔面キックくらったことがあります。

書いていて腹が立ってきました(笑)。

 

Q&A

Q.現在、社内でのイジメにあい、

気持ち的に追い詰められている状況です。

 

このため、社内にあるメンタルヘルス相談室に

相談しました。

 

会社や上司には秘密という

話しだったのですが、

どうも上司は相談していることを

把握しているらしく、

別部署への異動を打診されています。

 

原因は、他の社員からイジメですので、

私が異動するというのは

すじが通っていないと思います。

 

また、許せないのは相談室の対応です。

 

守秘義務があるといっておきながら、

上司に相談内容をばらすなど、

違反ではないでしょうか?

 

私は異動もしたくありませんし、

むしろ私をいじめている社員が

追放されるべきだと考えています。

 

また、相談室の対応にも抗議していです。

 

どうしたらいいでしょうか?

相談室が裏切った?
相談室が守秘義務違反?

A.本文にも書きましたが、

メンタルヘルスの相談を受けた担当者は、

あなた自身の個人情報は漏らしていない

可能性が高いです。

 

しかし、相談があった事実は、

もちろん会社や上司に伝わります。

 

相談内容から、あなたの相談内容である、

と推測することは難しくありません。

 

会社というのは、

何か不祥事が外部に出ると、

必ず犯人捜しを始めます。

 

反省して改善する、

というのはむしろ珍しいケースです。

 

長時間労働で

労働基準監督署に査察された

企業が、

その後、定時でタイムカードを

押させるようになる、

などという事例は頻繁に聞きます。

(もちろん、仕事は続行)

 

このため、

相談室に対して責任を問うのは

なかなか難しいでしょう。

 

イジメの相手を異動させる、

ということですが、

これも会社の人事権に

干渉することになり、

強制するのは難しいです。

 

診断書を取って休職するなど、

いったん現場から離れて

落ち着いて今後のプランを

立てるのも良いかと思います。

 

私の意見としては、

退職を視野に入れて

「有利な退職方法」

を模索するのが最も現実的だと

考えます。