1.被災地 失業給付終了後7割未就職
明日で東日本大震災から1年ですが、
震災で職を失った方の再就職が
進んでいないことが繰り返し報道されています。
似た内容の記事は、以前にもご紹介しました。
(参考記事)
失業保険が被災地で次々終了、74%再就職決まらず
上記の記事と数値がほぼ一致していますので、
同じ発表(厚生労働省による)
を元にした報道であると思われます。
こちらは県別の人数内訳が記載されていますが、
福島県がもっとも多い状態になっています。
人口比を考えると、
いかに福島県が深刻な状況にあるかが
容易に想像できます。
東京電力はこの状況で値上げは権利とか言っていますね。
特権階級の感覚は、さっぱり理解できません。
以下、NHKニュースからの引用です。
東日本大震災の被災地で、
雇用保険の失業給付の支給が終了した人のうち、
70%余りは仕事が見つかっておらず、
生活の再建に向けた再就職支援が
大きな課題となっています。
雇用保険の失業給付は、
失業した人が再就職するまでの生活費を確保するため、
失業前の賃金の5割から8割程度を国が支払う制度です。
厚生労働省は、
震災で大きな被害を受けた地域について、
厳しい雇用情勢が続いていることから、
失業給付の期間を最大で210日間延長してきましたが、
ことし1月から延長期間が順次終了しています。
厚生労働省によりますと、
失業給付が終了した人は、
先月17日までに3510人いて、
このうち、仕事が見つかっていない人は2589人と、
全体の74%に上り、
再就職が進んでいないことが分かりました。
地域別に見ますと、福島県が最も多く1052人、
宮城県が968人、岩手県が162人、
3県以外に避難している人が407人となっています。
失業給付が終了する人は
来月末までに最大で9600人余りに上るとみられていて、
厚生労働省は安定した雇用の確保に努めるほか、
生活費を受けながら職業訓練が受けられる
制度の活用を呼びかけるなどして、
被災者の再就職支援を強化したいとしています。
2.Q&A
Q.2,016年の熊本地震後・・・
行政の臨時職員や
建築業の求人を多く見かけるようになりました。
このような求人は、お勧めでしょうか?
私はなかなか再就職先が決まらず、
不謹慎なのは重々承知ですが、
求人が増えたこの分野に
興味をひかれてしまいます。
A.長く仕事を続けたいのであれば、
お勧めできない、というのが正直な回答です。
東日本大震災でも同じことが起こりました。
復興事業や、再建築などで人手不足が慢性化し、
多くの臨時職員、臨時社員の雇用が生まれました。
しかし、復興はあくまで復興するまでが仕事。
まだ復興したと言える状況ではありませんが、
必要な人手は
震災直後に比べると大幅に減っています。
必要な人員が減った=解雇された人も多い、
ということです。
今回の熊本地震でも、
同じ流れになるのは想像に難くありません。
つまり、2,016年夏現在、職を得るのは容易です。
今現在、とにかく仕事がなく困っているのであれば
こういった職種を狙うのは全然構いません。
しかし、この仕事は数年の内になくなる、
と覚悟を決めておかないと、
数年後にまた職探しに苦労します。
とりあえず復興事業に関わり、
生活費の心配がない環境を得る。
その間に
「長期的に通用するスキルを身につける」
必要があるでしょう。
もちろん、
こんなことは理想論であることも分かっています。
しかし、
どこかで正社員にならない限り、
失業の不安は消すことはできません。
正社員であっても失業の不安はありますが、
数ヶ月ごとに契約更新で
クビを切られる恐怖に怯えるよりは
はるかにマシな立場です。