1.辞めないで済むならそれに越したことはない
給料が安い、残業時間が多い、
しかもサービス残業だ、
上司や同僚など、人間関係がうまくいっていない・・・
こういった不満のどれかは、
サラリーマンであれば誰にでもあるものです。
しかし、それらも程度問題であって、
堪えきれないほど酷ければ、
退職を考えるようになるのも
当然のことです。
といっても、
慣れ親しんだ会社を辞めて
新しい職場で一から出直すのも、
大変なことです。
現在は失業率も低下し、
求人倍率が1倍を超えるなど、
就職するにあたっては
状況が好転しているかのように思えます。
といっても、
自分が満足できるような
再就職先が見つかるかどうか?
というのはまた別問題です。
とりあえず退職は先延ばしにして、
働きながら再就職活動を
こっそり行っていくのも賢いやり方です。
再就職先を決めずに退職すると、
生活費を稼ぐために
再就職先に妥協する
必要に迫られるような場面も
少なくないからです。
どのような道を選んでも、
今の勤め先を辞めても、
簡単に満足いく職場が見つかる、
と考えるのは楽観的過ぎるといえるでしょう
(アルバイトや契約社員なら
比較的簡単ではありますが・・・)。
再就職を有利にするために、
次に希望する仕事で評価される資格を取る、
実務のスキルアップに努めることも
忘れないようにしたいものです。
こうした取り組みは、
あなたの労働力を高く売るための
「セールスポイント」になるからです。
さて、退職にあたっては、
失業中のお金のやりくりについても
事前にシュミレートしておく必要があります。
あなたが今の会社で
雇用保険に最低でも半年~1年以上加入し、
継続勤務していれば、
退職期間中は
雇用保険の基本手当がもらえます。
これが、一般に言われる失業保険です。
しかし、退職理由により
失業保険の支給開始時期と
給付日数が大きく変化しますので、
事前に調べておくことは絶対に必要です。
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2.在職中の転職活動
在職中に転職活動すること、
退職してから転職活動すること、
それぞれにメリット・デメリットがあります。
在職中に就職活動することの
最大のメリットは、
「焦って、妙な会社に入らずに済む」
ことです。
現在の勤務先にどれだけ不満があっても、
一定の給料が毎月入ってくるので、
生活に追われて変な会社に
入社してしまう可能性はぐっと下がります。
転職先の企業から足下を見られることも
少なくなります。
デメリットとしては、
入社時期の調整が難しいことです。
転職先が決まってから今の会社に
「辞めます」
と伝えても、
あっさり認められるとは限りません。
中には、引き継ぎが終わるまで辞めさせない、
という恐ろしい会社もあります。
特に、再就職先が決まっていることが
今の勤務先に知られると、
あれこれ理由をつけて
引き延ばしに遭う可能性が高いです。
再就職を台無しにしてやれ、
というわけです。
「大人なんだし、そんなことするわけがない」
などと考えるのは甘すぎます。
会社は、辞めていく人間には
「裏切り者」
という感情を持つことが珍しくないのです。
可能な限りの妨害をしてくる企業は多く、
その手のトラブルはとても頻繁に耳にします。
本来、会社は「辞めたい」
と伝えたら2週間で辞めることができます。
就業規則に従うとしても、
「退職の1ヶ月前に言うこと」
としている企業がほとんどです。
つまり、
「後任者が見つかるまで辞めさせない」
「引き継ぎが終わるまで退職は認めない」
と会社が言ってきたとしても、
その主張には根拠はないのです。
こうした会社の妨害を回避するためには、
「再就職先がすでに決まっている」
ことを一切伝えないことです。
「自分は、
ここより良い会社に転職が決まった」
ことをアピールしてしまうと、
既に書いたように
ロクでもない妨害工作に遭います。