1.退職スケジュール
初めて退職するという人は、「●月までに退職したい場合、いつまでに会社に言えばいいのだろう?」というところから迷ってしまうものです。
しかし、こういった段取りは知ってしまえば簡単なものです。
今回は、会社を辞めるまでのスケジュールを確認します。
第1の行動。
直属の上司に退職を考えている旨を伝えます。
別記事でも触れましたが、メールなどで退職意思を伝えるのは御法度です。
上司に退職の意思を伝えると同時に、退職日の調整も行います。
上司に退職について相談しました→「では、本日で辞めさせていただきます」とはなかなかいきません。
誰かが抜けた分の仕事は、補充人員が入社して仕事をこなせるようになるまで、他の誰かが負担しなければならないからです。
会社の都合と自分の都合の落としどころをよく見極めて、退職日を調整する必要があります。
退職日が正式に決まったら、退職届を提出することになります。
はい、ドラマや映画でよくある「いきなり退職届をたたきつける」というのは大ウソなのです。
影響を受けて、マネしてしなわないように注意してください。
退職届の提出スケジュールについてさらに詳しく知りたい場合は、
下記の記事
を参考にされてください。
さて、退職届が会社に受理されたら、会社が指定した後任者への引き継ぎ業務がスタートします。
取引先の名刺も引継ぎしておきましょう。
ちなみに、仕事上で入手した名刺は会社の所有物という扱いになりますので、自宅に持って帰るというのは実はあまりほめられた行為ではありません(とがめられるようなことはまずないでしょうが)。
退職日の1~2週間前には後任者をつれて取引先へ挨拶まわりに行きましょう。
今までお世話になった感謝を伝え、同時に後任者を引き続きお願いします、という気持ちも伝えておきます。
特に法人営業では、担当者が変わったタイミングで他の業者に乗り換えられることも少なくありません。
そのような最悪の事態を引き起こして後任者が社内で気まずい思いをしないよう、できる限りのフォローはしておきたいとところです。
また、同時期に挨拶状の手配もしておくとよいでしょう。
今まで取引先などを通じて知り合った人と、今後どこかで出会う可能性も少なくないからです。
無事に最終出社日を迎えたら、最後に上司や同僚に挨拶して会社を去ることになります。
ここまで行っておけば無事に円満退社という評価も得られるでしょうから、仮に狭い業界内で転職する場合でも前職の人間から悪いウワサをたてられることもないはずです。
2.退職の時系列
本記事では、退職スケジュールをまとめてみました。
退職前のどのタイミングで何をしたらいいのか?
退職届や引継業務で注意することはどんなことなのか?
たまに見返して、見落としがないかチェックしてみてください。
●退職日の2カ月前
退職する意思を、直属の上司に伝える
※メールでの意思表示などは悪い印象を与えるためしてはならない
↓
退職日を決める
※自分の都合ばかりを押し通さない。会社の事情も考慮に入れて、お互いに納得あるいは妥協できる範囲で退職日を決定する
●退職日の1カ月前
退職届を出す
※退職届は、退職日が決定してから提出する。いきなり提出するのはルール違反
↓
会社が後任者を指名する
↓
後任者に業務を引継ぐ
※名刺なども後任者に渡す。家に持って帰るのは厳密にいえばルール違反。会社の所有物を私物化していることになる。
●退職日の1~ 2週間前
後任者と共に、取引先へ挨拶回り
※法人相手のルート営業などでは、業者を変えられる一番のタイミングは担当者が変わったとき。
他の業者に乗り換えられないよう、可能な限り後任者をフォローしておく。
●退職日の1週間前
取引先などへ挨拶状を送付手配する
※辞めるからといって、それまでの人間関係を不躾に切り捨てると後が怖い。
取引先の人も、転職したり独立したりと今後どこで関わりがあるか分からない。
●退職日の前日
机の中やロッカー等の整理
※私物は持って帰り、会社からの支給物は返還。
●退職日当日
退職時に残っていた有給休暇をまとめて取る場合は最終出社日。
上司や同僚へ挨拶して終了。
3.まとめ
・退職は、まず直属の上司に伝える。直属の上司を飛び越えて退職を言うのはルール違反
・退職日程の調整が決まってから、初めて書類で退職届を出す
・退職日1~2週間前には取引先を回り、後任者をフォローしておくのが理想