1.退職後、実家に帰ります。
会社を辞めた後、
実家に帰るという方は多いです。
退職理由が「親の介護」
といったケースはもちろんですが、
単に会社の近くで暮らしていて、
退職したらそこに住む理由がない、
という場合もあるでしょう。
ここで、少し迷ってしまうことがあります。
「失業保険をもらう手続きは、どこのハローワークでしたらいいの?」
引越予定がない場合のハローワークの管轄については、別項目
をご覧下さい。
会社を辞めてすぐに実家に帰るなら、
迷わず実家の管轄のハローワークで手続きができます。
しかし、
なかなかそこまで手際よく行動できないものです。
失業保険の申請手続きが遅れればその分、
失業保険をもらい始めるのも遅れてしまいますから、
できる限り早く申請手続きをしておきたい、
というのが本音だと思います。
この場合、
「まず、今いる住所を管轄するハローワークで手続きをしてしまいましょう」
というのが解決策になります。
というのは、ハローワークの管轄は引っ越し後に変更できるからです。
書面での手続きは必要になりますが、
そんなに複雑ではありません。
「一度、ハローワークで失業保険の申請手続きをしたら、
ずっとそのハローワークで失業認定を受け続けなければならないのか?」
と不安に思う方もおられますが、そんなことはありません。
それだと、4週間に1回、
失業認定のために
前に住んでいた住所を管轄するハローワークに出向かなければなりません。
あまりにも負担が大きいですから、
ハローワークの管轄変更は認められています。
結論としては、会社を辞めた後に実家に戻る計画があっても、
(実家に戻ることに限らず、引っ越しする場合も)
まずは今住んでいる住所を管轄するハローワークで
手続きをしてしまった方が有利ということになります。
2.Q&A
Q.ハローワークには管轄があって、
そのハローワークでないと各種の手続きができないことは分かりました。
しかし、自治体の区分けの影響で、
私の住所を管轄するハローワークはとても遠い場所にあります。
そういう場合でも、管轄変更はできないのでしょうか?
また、一度手続きをしてしまえば、
求職情報閲覧は近くのハローワークでやってもいいのでしょうか?
A.管轄変更ですが、
これは残念ながら認められていません。
手続き後に、遠方に引っ越すという事情があるならともかく、
単に「遠いから」では認められません。
このへんは、他の行政手続きと同じです。
自分の住んでいる地域の区役所が遠いからといって、
別の区役所に行っても相手にされませんよね。
確かに、負担は大きいものがありますが、
指定されたハローワークでしか手続きできないことは
多くありませんので、さほど絶望される必要はありません。
普段行う求人情報の検索や、職業相談、面接の申込み
といった業務は、どこのハローワークでも受け付けてもらえます。
ですので、普段は近場のハローワークで活動。
失業認定日だけ、指定されたハローワークに行く、
という使い分けをしても全然問題ありません。
ハローワークが管轄で指定されるというと、
全ての用事を
そのハローワークで済まさなければならない
かのような錯覚におちいります。
しかし、そんなことはありませんので、
指定された業務以外は、
どんどん近場のハローワークを利用しましょう。