１．雇用保険不正受給で逮捕者
富山県で、組織的な失業保険の不正受給
があったことが報じられています。
逮捕された総人数が9人、
不正受給額が700万円オーバーという、
組織的かつ大規模なものとなっています。
ここまでくると、会社そのものが
失業保険の不正受給
を目的に存在しているのではないか？
と疑いたくなる規模です。
関わっている関係者が多すぎますから。
といっても、逮捕者9人で被害総額が700万円。
一人あたりにしてみれば80万円弱です。
数十万円というのは確かに大きな金額ですが、
前科がついて人生を棒に振る金額としては
安すぎると個人的には思うのですが・・・
以下、チューリップテレビウェブサイトからの引用です。
雇用保険不正受給でさらに逮捕者です。
富山市の健康器具販売会社に、
雇用、解雇されたとみせかけ、
失業給付金およそ４９万円を不正に受給した疑いで、
富山市の会社員
渕脇典男容疑者（３７）が逮捕されました。
渕脇容疑者は、
容疑を認めているということです。
この健康器具販売会社に絡む
詐欺事件で逮捕されたのはこれで９人、
被害総額は７００万円以上に上るとみられます。
不正受給に関する事件は、下記の記事をどうぞ。
雇用保険不正受給 逮捕者続々（この事件の続報です）
２．失業保険の不正受給は、詐欺罪
ハローワークの説明回で聞いたと思いますが、
失業保険の不正受給は、詐欺罪という
立派な刑法犯罪に該当します。
失業保険の不正受給というと、
軽い気持ちでやってしまう人が多いのですが、
行為そのものは犯罪以外の何者でもありません。
しかし、実際には失業保険の不正受給が原因で、
詐欺罪として逮捕まで至るケースは極めてまれです。
失業保険の不正受給が発覚すると、
１．発覚以後の失業保険の支給が停止する
２．今までに受給した失業保険の全額返済
３．さらに悪質な場合、２．の2倍の額を返還
２と３を合計するともらった失業保険の3倍となります。
これがいわゆる
「失業保険の不正受給・3倍返し」です。
ここまでの処分を受ける人は多いのですが、
それ以上の罪を追及され、
逮捕までされることは珍しいです。
逮捕までされるのは、
今回ご紹介したケースのように、
組織的・計画的に
失業保険の不正受給を行った場合です。
この場合は、
「ほんの出来心でした」
で済むはずもありませんから、
より悪質であると見なされ、
警察の出番となるのです。
個人的な出来心で行った
失業保険の不正受給は、
形の上では詐欺罪に該当しますが、
警察に差し出すまでは行われていません。
失業保険の不正受給がばれて絞られた、
とボヤく人は多いのですが、
詐欺罪で警察に引き渡されないだけ
優しい対処をされている、
ということを忘れてはいけません。
そして、
「お情けで警察への引き渡しを見逃されている」
ということは、
「いつ、逮捕までさせるよになってもおかしくない」
ということでもあります。
どうも失業保険の不正受給を
軽く考えている人が多いようなのですが、
立派な犯罪であることは忘れないでください。