国民健康保険と扶養

1.国民健康保険に加入する

この項では、

国民健康保険

に加入する場合について解説します。

 

国民健康保険。

 

自宅住所地の市区町村役場が

健康保険制度を運営しています。

 

例えば、東京都中野区にお住まいの方であれば、

中野区が運営する

国民健康保険に加入することになるのです。

 

まず、国民健康保険の

加入手続について見ていきます。

健康保険
健康保険未加入だと、医者にかかるのも大変です

自宅住所地の市区町村役場の

国民健康保険課が、加入の受付窓口となります。

 

そこで加入しに来た旨を告げて申請用紙をもらいます。

 

添付書類として、

以下のものが必要ですので忘れずに持参してください。

 

・健康保険資格喪失届(コピー可)

・健康保険脱退証明書(退職証明書)

 

必要になる書類は

自治体によって若干異なりますので、

自分であれこれ悩んだり

調べようとするぐらいなら、

聞いてしまった方が早いです。

 

必要書類で手元にないものがあれば、

会社に連絡して送付してもらうようにしてください。

 

国民健康保険は法律上、

退職日の翌日から14日以内

に手続きするように決められています。

 

といってもこの期間内に

手続きを完了させる人は

あまり多くないのが現状ですが。

 

次に、保険料についてです。

 

前年の所得によって

保険料の大筋が決定されます。

 

それ以外に、

家族内で国民健康保険に加入する人数など、

自治体によって細かい修正点があります。

 

また、自治体によっては、

不動産を保有していると

保険料が上乗せされてしまいます。

国民健康保険料
不動産持ちだと、国民健康保険料が高くなるのか!?

これも、自分で正確な保険料を計算することは困難です。

 

聞いてしまった方が手間もなく、正確でしょう。

 

なお、

「病気をしたら加入しよう。

普段は保険料がもったいないので入らなくていいだろう」

と考える人もいるようです。

 

しかし、このような場合、

仮に後から加入した場合でも、

「前の保険が切れた時点」

にさかのぼって保険料は徴収されてしまいます。

 

日本の健康保険制度では、

「無保険の期間は許されない」

ことになっているからです。

 

長く未払いでいると

利息まで付加されて

とても払えない額に膨らみます。

 

注意してください。

 

2.扶養に入ろう

可能であれば、

一番お得な健康保険が

この「扶養に入る」ことです。

 

なにせ、扶養に入った人の分の

健康保険料が「0円」

ですから、もっとも経済的負担が少ないのです。

さて、日常的に

「家族の健康保険の扶養に入った」

などと表現しますが、

「被扶養者になる」が正しい表現になります。

 

健康保険に加入中の家族がいて、

その家族の収入で家族の生計を立てている場合・・・

その人の被扶養者になることが可能です。

 

いわゆる、

【扶養に入って保険料を支払わない】

という状態ですね。

 

被扶養者になるためには、

結構厳しめの条件がありますので、

よく確認されてみてください。

 

1.被保険者によって生計が維持されている

2.三親等内の親族である

3.被保険者と同一世帯で暮らしている場合は、

被扶養者の年間収入が130万円未満

(60歳以上や障害年金受給者の場合は180万円未満)、

かつ被保険者の年間収入の半分以下であること

4.被保険者と別世帯である場合、

同一世帯の条件プラス、

年間収入が被扶養者からの仕送り額よりも少ないこと

 

さらにやっかいなことに、

失業保険などをもらっている期間中は

それも収入としてカウントされますので、

「被扶養者の年間収入」

という条件をクリアできないことが多くなります。


扶養と失業保険の関係については、

別途、

扶養に入ったら失業保険はもらえないのか

で解説してありますので是非お読みください。


 

扶養に入れない
扶養に入れませんでした・・・

最後に手続きの方法です。

 

手続きは、

被保険者が勤めている会社を通じて行います。

 

必要添付書類としては、

課税証明書、離職票、住民票などが一般的です。

 

「一般的」と書いたのは、

保険者によっても必要な書類が若干異なってくるからです。

 

これも自分で調べるのは困難

(というよりほぼ不可能に近い)ので、

保険運営者に聞いてしまった方が確実です。

 

3.まとめ

・国民健康保険の運営は、各自治体が行っている

・後から加入しても、健康保険料はさかのぼって請求される

・扶養に入ると、健康保険料がゼロ円なので一番お得

・しかし、加入条件は厳しい