失業保険の金額が変わるのは?

1.失業保険の金額が変わるのは?

※2016年8月24日更新

失業保険の1日あたりに支給される額は、

毎年見直しされます。

では、いつからこの日額は変更されるのでしょうか?

答えは、「8月1日から」です。

 

この日を境に、

支給される失業保険の日額が変わってきます。

 

8月というと

「実に中途半端な時期だ」

という印象を持たれる方もいらっしゃるかも知れません。

雇用保険料
失業保険は、8月1日から少しだけ金額が変わります。

しかし、3月の年度末で締めて、

金額を計算して

ハローワークのデータ端末の

計算プログラムを修正して・・・

という作業が入ると、

このぐらいになってしまうのかも知れません。

 

ということで、7月末を超えて

失業保険を受給される方は、

7月末をはさむ期間は

失業保険の支給額が微妙に変わることになります。

 

2,016年今年でいえば、

2,015年8月1日~2,016年7月31日までが同じ日額。

2,016年8月1日から、修正後の金額ということになります。

 

失業保険の日額は、

毎年、物価の状況などを見ながら

微調整がかけられています。

 

今年(2016年)は、わずかながら下落。

 

今から失業保険を受給しよう、

という方にとっては、

よくない結果となりました。

失業保険が減額
失業保険が減額。いや、ここまで嘆くほどの額ではないですが・・・

上がることより下がることの方が多いので、

嘆いても仕方ないところかも知れません。


関連記事:失業保険の金額、減っていませんか?


 

2.雇用保険料はあまっている

最近は、有効求人倍率も1倍を超え、

選びさえしなければ誰でも

仕事につけるような状況が続いています。

 

多くの仕事が非正規雇用なので、

決してよい状況ではありませんが、

アルバイトすらない、

契約社員ですら切られた、

というリーマンショックの頃を思えば、

これでも改善といえます。

 

さて、

失業者が減る=

失業保険をもらう人が減る

です。

 

となると、

雇用保険に積み立てられている

雇用保険料は、あまり使われません。

 

どんどん貯まっていき、

今では6兆円超えとなっています。

雇用保険料の積み立て6兆円
雇用保険料の積み立て額は、6兆円を超えました

これは、過去最高水準です。

 

「それなら、失業保険の額増やしてよ・・・」

そう言いたくなるかも知れません。

 

しかし、

2016年8月からは、

逆に失業保険の額は減らされてしまいました。

 

だからといって、

余った雇用保険料をハローワークがくすねているか?

というとそういう訳ではありません。

 

雇用保険の積立金が十分ということで、

今年から雇用保険料が減額されています。

 

具体的には、

雇用保険料=給料の1%だったのを、

給料の0.8%に減額しました。

 

雇用保険は、会社と従業員で折半しますから、

私たちの負担は、

給料の0.1%ほど減った計算になります。

 

「たったそれだけですかあ・・・」

そう思われるのも無理はありません。

 

給料の額面が30万円だったとしても、

0.1%ならたったの300円です。

 

しかし、雇用保険料はもともと

月額数百円~千数百円

という金額です。

 

ここから大幅に削るのは、

さすがに難しいのではないかと思われます。

 

ということで、

雇用保険料の積み立て額が増えた恩恵は、

きちんと現役で働く人にもある、というお話でした。

 

徴収する雇用保険料を(少しだけ)減額することで、

民間に残るお金は、

会社と労働者合計で3400億になるという

試算を厚生労働省が出しています。