全国労働局に再発防止を指示  ハローワーク職員の逮捕で厚労省 -失業保険ニュース

全国労働局に再発防止を指示  ハローワーク職員の逮捕で厚労省

これでもかとばかりに余罪が出てくる

横浜ハローワーク情報漏洩事件ですが、

事態を深刻にとらえた厚生労働省が、

再発防止の指示を全国のハローワークに出しました。

通達
厚生労働省から指示

個人情報漏洩はハローワークにつきものなのですが、

(だからといって容認できるはずもありませんが)

ほとんどは職員のミスによるもので、

意図的に個人情報を抜き取るといった事件は

滅多に起きていませんでした。

 

ハローワークの職員には

正規職員以外にも臨時職員や派遣会社からの社員も多く、

このような人員構成で

意図的な個人情報の漏洩が

ほとんど起きていなかったというのは、

それはそれで

職員各自のモラルの高さを示す

ものであったと思います。

 

しかし、性善説に基づいて

組織を運営してしまったがために、

今回のように

意図的に個人情報を抜き取っている職員を

10年も見過ごしていたともいえます。

個人情報
個人情報が抜き取り放題だったのです

逮捕された容疑者は、

数年で5万件近い個人情報にアクセスしていた

と報道されています。

 

まともに考えたら、

それほど膨大な数の個人情報が

業務上必要になるとは思えません。

 

そのような膨大な個人情報閲覧を

好き勝手にさせていたからこそ、

今回のように長期に渡る犯罪行為を

招いてしまったという一面もあります。

 

本人が一番悪いのは当然ですが、

個人情報の管理がずさんな

ハローワークにも、

責任の一端はあるといえるでしょう。

 

規制、規制で全てが解決するわけではありませんが、

今までが緩すぎたことは事実です。

 

以下、エキサイトニュースからの引用記事です。

 

厚生労働省は12日、

ハローワーク横浜の職員が起こした

職歴情報漏えい事件を受け、

全国の労働局に再発防止のための

「ハローワークにおける個人情報の

適正な取り扱いの徹底」

を指示した。

 

指示内容は、

雇用保険の被保険者情報へのアクセス権限を

業務上必要不可欠な職員に限定し、

研修を受けていない職員のアクセスを禁止。

 

職員は毎日、

被保険者情報に関する照会件数を

上司(管理者)に報告し、

上司は照会記録と照合、チェックする。

 

チェック状況については、

地方雇用保険監察官の監察を受ける。

 

また、研修テキストを見直し、

改めて非常勤職員を含む全職員に対して

研修を直ちに実施する。

 

この事件は、ハローワーク横浜の非常勤職員が

雇用保険の被保険者情報を

知人の調査会社役員に流し、

報酬を得ていたとして、

国家公務員法違反容疑で

愛知県警に逮捕されたもの。

 

同情報は全国のハローワークをオンラインで結んでおり、

管轄外の情報にもアクセス可能。

 

この職員は2011年以降、

全国の被保険者情報

約4万8000件にアクセスしたという。

個人情報不正取得
個人情報をこっそり不正取得していました

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