1.退職日から失業保険手続き、できる?
会社を辞めると、最後の給料が入り・・・
人によっては退職金が入り・・・
その後は当然ですが、
ほとんどの人は失業保険しか収入がなくなります。
ですので、
「失業保険を少しでも早くもらいたい」
と思うのは無理もありません。
しかし、だからといって
「退職日から失業保険の手続をしたい」
というのは急ぎすぎです。
失業保険をもらう手続きをするには
離職票という書類が必要です。
これは、社員が辞めた後、
会社がハローワークで手続きを行って
初めて発行されます。
そして、離職票は
社員の退職から10日以内に発行する
と決められています。
退職日には
この離職票ができあがっていませんから、
失業保険の手続きをすることもできません。
もっと酷いケースだと、
「失業保険の手続きは有給消化中に出来るの?」
などと言い始める人までいます。
退職するときに
有給休暇をまとめてとるのは良いのですが、
その時期というのは
会社には在職しているわけです。
失業していないわけですから、
失業保険の手続きができるわけがありません。
退職日の翌日に
「離職票ください」
などと前勤務先にやってくる人がいますが、
ムチャクチャにも程があります。
関連記事
2.Q&A
Q.退職したら離職票という書類が届くそうですが、
もう退職日から3週間経つのに、
いっこうに届く気配がありません。
退職した会社に連絡して督促してみたのですが、
生返事が返ってくるだけで、
どうも信用なりません。
離職票が届かないと
失業保険の手続きにも行けないようで、
困っています。
勤務先をすぐに動かすいい方法はないでしょうか?
A.離職票は、退職後10日以内に
退職者に交付することになっています。
これは、10営業日と勘違いしている人も多いのですが、
違います。
日数で10日です。
年末年始休暇やゴールデンウィーク、お盆休みなどは、
長期の休暇をはさみます。
このため、「年末年始だから離職票が遅れます」
などと平気な顔をして言う人事担当者も多いです。
しかし、これは大間違いで、
「私は法律を守る気が全くありません」
と宣言しているも同然なのです。
これを前提に、本題の
「どう働きかければ、会社が動くか」
に入っていきましょう。
簡単にいうと、会社が違法行為をしているわけですから、
労働基準監督署に「告発」してしまうのが一番簡単です。
軽く考えている会社が多いですが、離職票を交付しないのは
立派な違法行為ですから、
労働基準監督署は動かないわけにはいきません。
といっても、
電話で会社に電話をしてせかしてくれる程度ですが。
しかし、社員本人からの督促は
無視するような会社であっても、
労働基準監督署からの指導は
さすがに無視するわけにはいきません。
いろいろ悪いことをしている自覚がある会社だと、
ものすごいスピードで対応します。
労働基準監督署に目をつけられて、
他のことをあれこれ調査されると面倒だ・・・
という警戒心が働くからです。
簡単にまとめておきましょう。
(1)社員からの督促を無視して、
ずっと離職票を送ってこない会社は
「違法状態」
(2)違法状態なので、労働基準監督署が使える
(3)実際は逮捕などの大事にはならず、
電話指導程度で終わるが、効果は大きい