1.大卒3万3000人がニート 就職率改善も4%非正規-文科省
(2016年9月13日更新)
文部科学省の調査で、
今年(2,012年)大学を卒業した人の内、
ニート状態になっている人が
3万人を超えると発表されました。
大卒の就職率は63.9%。
うち、派遣社員や契約社員などの非正規雇用が
約4%にあたる2万2,000人。
感覚的には、
もっと非正規雇用に流れている方が
多い印象でしたので、意外な結果です。
ちなみに、実際の資料にあたると、
高卒の就職率が分かります。
これが、16.8%という
驚くべき低い数字になっています。
どうやら、平成の初めには
100万人規模であった高卒者への求人が、
現在では20万人程度しかないのが
原因のようです。
よく、「ダメな大学なら行く価値などない」
と言う人がいますが、
高卒の就職率を見る限り、
大学に進学しないと
より過酷な就職戦線を
戦わなくてはならないことになります。
進学してもしなくても過酷というのは、
何がどうなっているのやら・・・
以下、時事ドットコムからの引用記事です。
■ 大卒3万3000人がニート
就職率改善も4%非正規-文科省
今春、4年制大学を卒業した
学生約56万人のうち、
6%に当たる約3万3000人が
進学も就職の準備もしていない
「ニート」
だったことが27日、
文部科学省の学校基本調査の速報で分かった。
就職率は63.9%で
前年比2.3ポイント改善したが、
3.9%の約2万2000人が非正規雇用だった。
文科省は
「リーマン・ショックで大きく落ち込んだ就職率は
持ち直しつつあるが、
本人が望まない雇用形態で
就職せざるを得ない状況は改善すべき課題だ」
としている。
大卒者約55万9000人を対象に、
5月1日現在の状況を尋ねた。
就職も大学院などへの進学もしていない人は
15.5%の8万6638人。
今回、初めて
「進学も就職の準備もしていない」
人数を調べたところ、
このうち約4割の3万3584人いた。
「就職準備中」が4万9441人、
「進学準備中」は3613人だった。
関連記事:
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2.2016年の高卒就職率
景気回復は実感が遠いですが、
就職状況だけは改善している感のある
2016年現在。
ここでは、高卒就職率を
取り上げたいと思います。
2016年の高卒就職率は、
なんと97.7%。
2012年の16.8%から考えると、
信じられない改善率となっています。
実際、この数字は24年ぶりに良い数字とのこと。
2012年に高校を卒業した人は、
10人の2人も就職できなかったのに対し、
2016年に高校を卒業した人は
選ばなければ、ほぼ就職できている
計算になります。
ここまで数字が違うと、
能力の差よりも、
社会に出たときの採用状況で
人生が決まってしまう感があります。
実際、これはその通りで、
2012年に高校を卒業した場合は
就職できなかった層が、
2016年の高校卒だと
どんどん就職できている状況なのです。
何せ、2012年の新卒者は、
上位17%しか就職口がなかったのですから。
「そんなの不公平です」
「能力よりも、
社会に出たタイミングで決まるんですか?」
「だったら、努力しても意味ないのでは?」
そう思われる方も多いでしょう。
残念ながら、実はこれらの事実は否定できません。
能力よりも、
社会に出たタイミングで「求人が多いか否か」
の方が、はるかに影響力が強いのです。
身もふたもない話ですが、
たった4年違うだけで、
その後の人生にどれだけの違いが生まれるか。
仕方ないとはいえ、
理不尽過ぎると感じます。