就業規則って、何の役にたつの? 失業保険.comメルマガ

■第15回 就業規則って、何の役にたつの?1

就業規則、

あなたは読んだことがありますか?

「そんなもの、気にしたこともない」

という人も多いと思います。

 

私は、

会社からひどい目に合わされている方

からの相談を毎日受けています。

 

そういった会社に勤められている人は、

不思議と

「就業規則を読んだことがない」

方が圧倒的に多いのです。

 

読めるのに読んだことがない・・・

でしたら、それは自己責任です。

 

しかし、

「就業規則が自由に読める環境になく、

総務に問い合わせなければならない」

というのでしたら、

それはちょっと問題です。

 

就業規則は、

各部署・営業所ごとに

備えつけておかなければなりません。

 

また、社員全員が

読める状態にしておく必要があります。

 

営業所長や店長しか

就業規則を参照できないというのではダメです。

 

これは、法律で決められています。

就業規則は社長まで
就業規則が閲覧したければ、私に直接言ってくれ

ですが・・・

 

社員を異常に酷使する会社ほど、

就業規則へのアクセスを難しくしています。

 

要は、社員に読まれたくない

という心理が働いているのです。

 

それは、なぜでしょうか?

 

次回は、悪徳会社が就業規則を

読ませたくない理由と、

その手口を見ていきます。

 

このまま、下の記事にお進みください。

 

■第16回 就業規則って、何の役にたつの?2

前回は、

「就業規則は、

各事業部に備え付けておかなければならない」

 

ですが、

 

「社員を酷使する会社ほど、

就業規則へのアクセスを難しくしている」

ということを言いました。

 

さて、悪徳会社が

就業規則へのアクセスを厳しくしているのは

なぜでしょうか?

 

就業規則とは、

社員が働くにあたっての

ルールのようなものです。

 

出社時間、退社時間、休日、給与など、

労働条件が書かれています。

 

ちょっとなじみが薄いところだと、

「懲戒」「解雇」などの条件も記されています。


もう少し詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

就業規則って、何でしょうか?


ところで、この就業規則、

管轄の労働基準監督署への届出を

義務付けられています。

 

社員10名以上の会社だと、

これは必ず行わなければなりません。

 

ですから、就業規則は

労働基準監督署に提出しても

問題ない内容でなければなりません。

 

「週80時間労働」だの、

「休みは月に2日」だのは

認められないわけです。

ブラック企業と就業規則
ブラック企業と就業規則は相性が悪い

また、解雇の場合は

事前に「解雇にあたる事由」

を決めておく必要があります。

 

ということは・・・社員に就業規則を読まれると、

 

「週80時間労働」や、

「休みは月2日」、

「社長の気分次第で社員をクビ」

 

などは完全に違法であることが

バレてしまうわけです。

 

 

ですので、悪徳会社ほど、

就業規則が社員の目に触れないようにします。

 

違法でないから・・・といっても、

油断はできません。

 

単純な例をあげます。

 

労働基準法では一応、

1週間に1日の休みさえあれば

違法ではありません。

 

ですが、就業規則で

「休みは土日祝」と決めておいて

「休みが週1日」なのは完全にアウトです。

 

会社は、提出した就業規則を

守る義務があるからです。

 

こういった場合、

会社が責任を問われることになります。

 

私が相談を受けた中にも、

恐ろしいケースがありました。

 

その会社では、社員が全員、

週1回の休みで働いていました。

 

誰も疑問を持っていなかったのですが、

就業規則を見たら隔週2日制だったのです・・・

 

その会社の社員は全員、

年間24日もタダ働きをしている計算になります。

24日もただ働き!
24日もただ働き!

会社が、

社員を酷使しているケースは

まだまだあります。

 

次回は、

「勝手に労働条件を悪化させる」

会社の手口を見ていきます。


次回記事:

就業規則って、何の役にたつの?(続)