不正受給はばれるのか?

1.不正受給はばれるのか?

「失業保険の不正受給はばれるのですか?」

「ハローワークにばれずに

失業保険をもらいながらバイトする方法を教えてください」

 

このようなご相談をいただくことがあります。

ハローワークの説明会で、

「不正受給がばれた人は、もらった失業保険の3倍返し」

と釘を刺されるので、不安に思う方が多いようです。

 

申し訳ありませんが、不正受給はばれると考えてください。

ばれないようにする方法もありません。


 

ビクビクしながら不正受給をする必要は全くありません。

堂々とアルバイトすればいいのです。

詳しくは、別項目

アルバイトをしていても、不正受給にならない方法

を参照してください。


 

不正受給がどこからばれるかというと、

一番は密告です。

失業保険 不正受給
不正受給がばれました

周りの人間に

「俺起業したんだ!失業保険が切れるまでに軌道に乗せるよ」

とペラペラしゃべっていたせいで、

それを聞いた誰かに密告されてしまったという事例がありました。

 

まあ、これは不正受給を密告された人の脇が甘すぎます。

 

おそらく、不正受給という自覚すらなかったのだと思いますが。

 

では、黙っていればばれないのかというと、そうもいきません。

 

会社は、賃金台帳という書類をハローワークに提出しています。

これは、「○○という社員に、いくら払いました」という記録です。

失業保険をもらっている記録も賃金をもらっている記録も

ハローワークに集まることになります。

 

バレない方が不思議ですね。

 

再就職したのに届け出ずやり過ごそうとしていたら、

突然連絡があって不正受給の指摘を受けた・・・

というのは、だいたいこのパターンで不正受給がばれています。

 

どうにかして、不正受給がばれない方法はないのか?

と思われるかも知れませんが、調べられたらばれます。

 

ただ、不正受給がばれることと、

指摘を受けて3倍返しを命じられることの間にはまた壁があります。

 

「失業保険の不正受給はばれている」けど「手が回らないから見逃されている」

という人は案外多いのです。

 

1回やって何も言われなかったから繰り返す・・・

などと調子に乗っていると、

突然ハローワークから呼び出しを受けるかも知れません。

 

2.Q&A

Q.失業中です。

在職中に払いすぎた所得税を取り戻すため、

確定申告をしたいと考えています。

しかし、確定申告をするにあたって不安なことがあります。

 

たまにアルバイトをしているのですが、

実はこのことをハローワークに伝えていません。

 

確定申告をすると、

税務署からハローワークに連絡が行って、

不正受給と言われてしまうのではないかと不安があります。

 

確定申告をしても、ハローワークには分からないものでしょうか?

確定申告
確定申告、するべきか・・・

A.ご質問の主旨である、

「確定申告した内容が、ハローワークに漏れているか」

については、これはもれてはいません。

 

といっても、ハローワークが調べる気になれば、

照会をかけることは可能です。

 

簡単にいうと、

理屈の上では可能だが、実際にはしていない、

ということです。

 

ですので、確定申告をしたからといって、

即、アルバイトの事実がハローワークに漏れる、

ということはありません。

 

しかし、この場合、それ以前に問題があります。

 

そもそも、ハローワークに伝えずにアルバイトをしている以上、

失業保険の不正受給に該当しています。

 

そのこと自体は自覚されているようですが、

気になるのは

「確定申告をしなければ、不正受給が分からない」

と考えている点です。

 

アルバイトをしている時点で、

不正受給が発覚するリスクは極めて高くなっています。

 

理由ですが、

事業主は給与を支払ったデータを賃金台帳としてまとめており、

その提出先はハローワークだからです。

 

つまり、現時点で、

「不正受給であり、発覚のリスクは極めて高い」

のであり、確定申告を悩んでいる状況ではない、

ということです。

 

ちなみに、所得税が発生しない範囲なら、

アルバイトをしてもバレないなどと言う人がいます。

 

しかし、これも勘違いですので注意してください。

 

所得税が発生している金額だろうがそうでなかろうが、

賃金台帳には

「●●という人に、●●●●●円支払った」

という履歴は残るのです。