■ 第147回 「給料を差押されたので解雇」は通用するのか
借金、税金、社会保険料・・・
「払うべきお金」
を払っていないと、
たまに勤務先に「給与の差押」
をかけられることがあります。
こうなると、
給料の一部を強制的に
回収されることになります。
(ただ、生活が破綻しないよう、
差し押さえできる額は
あくまで給料の一部に
制限されています)
会社に差し押さえ通知が来る、
というのは、
お金を持っていかれるだけの問題
では済みません。
お金以上に、会社から
「この人は●●から借金している」
と知られてしまうことのダメージが
大きいのです。
出世どころか、
お金を扱うあらゆる業務から
外されるなどの扱いを
されかねません。
さらにここで、
会社がちょっと極端な行動に
出てくることがよくあります。
それは
「借金だらけの人間など
雇っておくわけにはいかないから
辞めて欲しい」
と言ってくることです。
この会社の処置、
果たして適切なのでしょうか?
答えはお分かりだと思いますが、
当然、適切ではありません。
借金を返していないことを理由に
解雇するのは、
「厳しすぎる」
ということで
合理的な解雇の理由
としては認められていないのです。
つまり、「辞めて欲しい」
と言われても
聞き入れる必要はありません。
「自分が悪いのだから」
と言って、
簡単に会社の言い分を
聞き入れてしまう人が
多いのですが、
それは会社に
感情をコントロールされている
だけだと
知っておきましょう。
借金は、
辞めるほどの悪いことでは
ありません。
会社が作り出す
「読まなければならいけない空気」
を積極的に無視する勇気を
持ちましょう。
一歩外に出れば、
あなたの言い分の方が正しいのです。
■ 編集後記
再就職した後は
社会保険に加入しますが、
失業期間中の国民健康保険料や
住民税を滞納したままの方
というのは意外とおられます。
せっかくの再就職先に「差押通知」
を送りつけられないように注意して
ください。
■ 第148回 希望職種は多めに書いたほうがいい
失業保険の手続きをしに
ハローワークにいくと、
いろいろな書類を書くように
言われます。
それを提出しないと
受け付けてもらえないので、
書くしかありません。
その中のひとつに
「希望する職種」
という欄があります。
普通の人は、
「本当に希望する職種」
しか書かないと思います。
しかし、ここには興味がある、程度
の職種も
書いておいたほうが良いです。
なぜでしょうか。
希望職種を絞ってしまうと、
それ以外の職種への応募が
不利になるからです。
例えば、希望職種を
「営業」とした場合。
「総務」の求人に
応募しようとしても、
ハローワークの窓口で
やんわりと拒否されることが
あります。
もちろん、全くダメ
ということはないのですが、
優先順位として
後回しにされることは
頻繁に起こるのです。
行動に矛盾があるので、
「求職活動の実績稼ぎじゃないか」
とハローワーク職員に警戒される、
という事情もあります。
ハローワークの職員は、
「就職させる」
ことが仕事ですから、
求職活動のアリバイ作りだと
見抜かれると、
それなりの対応をされてしまう
のです。
こういった理由から、
希望職種は多めに書いておく方が
後々の選択肢が広くなるのです。
お金もかからないし、
大して手間もかからないのですから
やらない理由はありません。
■ 編集後記
希望職種に
多めに書いて提出すると、
「ずいぶん多いなあ。
方針があいまいじゃないの?」
とハローワークの職員に
突かれることがあります。
私がそうだったのですが、
ここでひるんだら損です。
私の場合、
「前の会社であちこちの部署を
行き来していたので。
書いた職種は、全部今までに経験
した職種です」
と言った受理されました。
それまでの抵抗が嘘のように、
あっさりとしたものでした。