■ 第155回 失業保険、90日延長
今回は、地域限定のお話ですが
ご容赦ください。
東日本大震災で
特に大きな被害を受けた東北3県で、
失業保険の支給日数が
90日増えることが決まりました。
現状のままだと10月中旬以降、
失業保険が切れる人が
続出することを懸念しての
措置となります。
対象地域は、
以下の地域に
お住まいの方となります。
ご自身がお住まいの地域がないか、
ご確認をお願いいたします。
●岩手県:洋野町、久慈市、野田村、普代村、田野畑村、岩泉町、宮古市、山田町、大槌町、遠野市、釜石市、住田町、大船渡市、陸前高田市
●宮城県:気仙沼市、南三陸町、石巻市、女川町、東松島市、松島町、大郷町、利府町、塩釜市、七ケ浜町、多賀城市、仙台市(宮城野区・若林区)、名取市、岩沼市、亘理町、山元町
●福島県:新地町、相馬市、南相馬市、飯舘村、川俣町、浪江町、葛尾村、双葉町、大熊町、富岡町、田村市、川内村、楢葉町、広野町、いわき市
■ 編集後記
今回の失業保険90日延長。
該当区域に住んでいれば
自動的に
延長されるかというと・・・
全くそんなことはありません。
延長には、
ハローワークで
認定を受ける必要があります。
また、「もう失業保険も切れたし」
と思って
ハローワークに行かないままだと、延長される条件に
当てはまっていても
延長されることはありません。
個別に連絡してもらえる・・・
ということも、
対象者の数を考えると
おそらくないでしょう。
行政の基本姿勢は、
「権利があっても、
主張しない人には
何もしてあげません」
ですから、
該当する人は
自ら動く必要があります。
■熊本地震でも。
東日本大震災の復興も道途中の
2016年4月、
今度は九州熊本で、
最大震度7という
大地震が起こります。
東日本大震災の震源地が
海底であったことに対し、
熊本地震は直下型。
つまり、震源地の真上に、
益城という街が存在しています。
このため、
地震の規模を現すマグニチュード
では、熊本地震は東日本大震災
より小さなものでしたが、
震度ではひけをとらない揺れを
観測しています。
震度だけで見ると、
熊本地震と東日本大震災、
ともに同規模の地震だという
印象を持つ方が
いらっしゃるかも知れませんが、
熊本地震の方が、
震源地が近かったから起きた現象
なのですね。
では、直下型ではなかった
東日本大震災は、
不幸中の幸いだったか?
というと、
一切そんなことはありません。
むしろ、海底が震源地であったことが、悲劇をより大きくしました。
東日本大震災は
震源地が海底のため、
地震の後、太平洋側の海岸に
大規模な津波が
次々とやって来ました。
この津波が、その後に続き、
現在も尾をひく福島第1原発問題に
つながっていきます。
やたらと話が長々脱線しました。
もともと、この記事の趣旨は、
1 東日本大震災の被災者に対して、
救済策があります
2 しかし、政府が全力で
広報することはしないので、
情報収集を
欠かさないようにしましょう。
というものでした。
まさか、この結びがたった5年後に
もう実現するとは、
私も予想外でした。
お察しの通りで、
熊本地震においても、
地震によって失職した方々に、
様々な救済策が講じられました。
しかし、やはりその
存在が広く知られることは
なかったようで、
利用者は低迷しました。
今後、またどこかで震災が起こる、
などという想定は
したくはありません。
しかし、
万が一の時に、
過去の経験から
救済策が用意されては
いないだろうか?
と予測を立てて
情報収集に乗り出すのは
大切なことです。
地震で商売道具を失って、
そのまま生活の立て直しが図れず
自殺された…
などという報道を聞くたびに
考えます。
知らないということは、
時には自分の命を絶ってしまうほど、
本当に恐ろしいことであると。